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春の花と表彰台
執筆者の写真大沢風琴

公演当日のルーティンです

演劇企画平成.EXEさんに出会ってもう2年が経とうとしています。第一回公演、池袋木星劇場にて行われたvol.1『残酷喫茶』これが劇団での初となるお仕事でした。しかし現在有難いことに舞台に立たせていただく事もありますが、初公演時、私は劇団の一員ではなく当日のみの受付のお手伝いという形で参加させて頂きました。開場前の心地よい緊張感と和気藹々とした空気。私の拙い語彙力では、あの空気をなんて表現したらいいのか今だに分からないのですが…きてくださるお客様一人一人に最高の作品を届けよう!という気持ちが伝わってくるようで、心臓が震えたのを覚えています。そして公演は見事大成功!!最終公演日、クソデカ感情が大爆発を起こし興奮のあまり爆泣きしてしまいました。

その後第二回公演もお手伝いさせていただき、三公演目となるVol.2.5 『「怖カフェ怪談 2021冬」@喫茶「残酷」』にて、萌山すみる役で出演させていただくことになりました。初めてお誘いを頂いた時は嬉しさと驚きで心臓がバックバクでした、本当。役者なんて無縁の人生だと思っていましたので、最初はお断りしようかなと思っていました。初公演時に、一つの舞台を作り、お客様にお見せすることの大変さや熱量を見させていただいていたから尚更。ですが主催のエイラさんに沢山アドバイスを頂き、励まされ、恐れ多くも出演させて頂くことを決めました。共演者様方も皆さん優しく、素敵な方々ばかりで最初は緊張しっぱなしだった私も気付けばお芝居をする事が楽しくて仕方がなくなってしまいました。

それでも素人の私は他の役者さんの足を引っ張ってやしないかと、どうしても自信が持てず、夜は舞台上から転げ落ちたり小道具を忘れてしまったり…何度も何度も舞台の上で大失敗をしてしまう悪夢を見ました。怖い怖いと何度も何度も台本を読み返し、移動中録音した音声を聞き流していました。そうでもしないと自信が持てなかったんです。でも読み返すたびに焦って落ち込んで、1人で空回って…なんて時間もたくさんありました。

そんな中、いつも心の支えになっていたのはSNSで「当日楽しみにしてるね」「⚪︎日に行くよー!」などと連絡をくださる、予約してくださったお客様方の声でした。中には私の役にちなんだグッズを手作りしてくれていた方もいらっしゃいました。

私のために、舞台のために時間を使ってくださる方がいる。これは自信がないなどと弱音を吐いてる場合じゃない!絶対喜んでもらいたい!来てよかったと思ってもらえるために自信持って頑張るぞ!!気付いたらそう思えるようになっていました。


そして迎えた初めて役者としての参加となる演劇企画平成.EXEさんの公演当日の朝。劇場へ行くと、受付担当だった時代に感じた、あの心地よい緊張感と和気藹々とした空気が漂っていました。あの頃と同じく、あの空気をなんて表現したらいいのか今だに分からないのですが…それでもその空気の一員に不思議と自分も溶け込んでいるようで、嬉しくてたまりませんでした。それと同時に、ぴっと背筋が伸びたように感じました。もう私は素人だからと嘆いている場合ではない。舞台の上に立ってしまえば素人だろうがなんだろうが、やるべきことは変わらない。かけがえのない人生の時間を使って遊びに来てくださったお客様一人一人に最高の姿を届けるんだ!!そう意気込んで、私は舞台の上に立ちました。

その後本番が始まって仕舞えば毎日があっという間でした。毎公演終了するたびに、来てくださったお客様の顔を見るたびに、嬉しさで涙が止まりませんでした。そして最終日。たくさんのお客様に囲まれ多くの拍手に包まれながら舞台は幕を閉じました。

それ以降、来てくださったお客様の顔を思い浮かべるのが私の中の公演当日ルーティンになりました。絶対楽しませるぞー!と意気込むことが、私の中で1番力が出る気がします。

次の出演作品は未定ですが、作品を見に来てくださったお客様に感謝を込めて、そしていつかまた舞台で最高の自分の姿をお見せすることができるその時まで…自分磨きを続けたいと思います!!


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