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春の花と表彰台
執筆者の写真annie

公演当日のルーティーン

ya

 平成.EXEの当日制作担当、annieです。

 何であれ最初の一歩というのは重たく感じるタイプです。たまった仕事に取り掛かるときとか、朝ふとんから出るときとか。これは、物事の入り口には100Gくらいの重力場があって、そこを通り抜けるときに感じる幻肢痛の親戚みたいなやつなんだと思います。ファントム重力。……初回のコラムの書き出しがこんなですが、根は文章畑の人間なのでやる気はあります。ほんとです。いまが100Gなだけで。そんな今回のテーマは「公演当日のルーティーン」

 みんなどんなこと書いたんだろ。どんなルーティーンなんだろう。実は意外と知らない。小屋に入った時にはすでにみんな走り出していてそのまま駆け抜けていっている気がするので、点火プラグが光る瞬間って実は見たことないんじゃないか。秘奥を垣間見るというか、内面の発露に立ち会うみたいなのってドキドキするね。これを読んでくださっている方々と同じように、僕も一読者としての楽しみがあります、このコラム。というか、当日制作という立ち位置的にお話つくりにがっつり関わっているわけではないので、平成.EXEを楽しんでくれている皆さんといっしょの目線なんじゃないかと。同好の士ということでここはひとつ、肩を組みましょう。いや急に肩組まれても怖いと思うので、いっしょに腕組みしながら見守りましょう。へぇ~、なかなかナイスルーティーンだねぇ。

 ルーティーンに良いも悪いもあるのかはともかく、いったん前置きとしておきたいのは、僕は習慣という意味でのルーティーンをイメージしていますということ。走り出す前のワンアクション、バッターボックスで構える前のイチロー、公演に向かう最初の一歩に焦点を絞って、それでは発表いたします。僕の「公演当日のルーティーン」は……

 

 カフェラテを飲むこと。甘いやつ。


 ……普通。ただのカフェラテおじさん。飲んでからよ、飲んでからしっかり仕事するのよ。

 ずっと昔、演者として舞台に立っていたときからこれはあって、公演日だけでなく何かを作るときは甘いカフェラテを飲んでから取り掛かる鉄の掟が自分の中にあります。かつてあったはずの理由はとうに忘れましたが、いまでは理由なくカフェラテがスターターとしての役割を果たしています。最近は7と11のコンビニで売っているのがお気に入り。あれうまい。ゆるい甘さと苦さの共存は好きな作品に共通するところでもあるので、カフェラテを通じてその空気を取り込もうとしているのかもしれない。規律ある寛容さでもって、しっかりゆるく劇場の受付でお待ちしております。


 ところでカフェラテって、「カフェ=コーヒー、ラテ=ミルク」という意味らしい。コーヒーミルクだったのかこれ……完全な別種だと思ってた……でも言われてみれば、それはそう。まぁそんなところで。

 bye



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